INTERVIEW インタビュー

S・ Sさん

2013年入社|豊橋西店 店長
東海調理製菓専門学校卒業。在学時は製菓科で学び、卒業後はパティシエとしてパティスリーに就職。7年間勤務した後、新しい分野に挑戦したいと考えウィズに入社。三ノ輪本店のオープニングから在籍する初期メンバーの1人。

お客様の予想をちょっとだけ超えてゆく。
ショパンのワクワクを更新する企画立案。

ショパンへの転職を決めたのはなぜですか?

ケーキやお菓子にはこだわらず、自分の経験を活かせるような場所であればどこでも挑戦してみたいと考えていました。そこで偶然、ショパン三ノ輪本店がオープンするということでオープニングスタッフを募集しているのを見つけたのです。

1店舗目のオープニングということは、会社やお店の雰囲気など、事前にわからないこともあったのでは。不安ではありませんでしたか?

あまり気にならなかったですね。オープニングのタイミングで入社できることが私にとって魅力でした。今からみんなで1からお店を作り上げていく、そこに関わりたいなと思ったんです。

入社後はどんな流れでキャリアを積みましたか?

最初は製造職として勤務し、2年目には販売職に異動しました。当時の人手を補うための異動だったのですが、挑戦してみたら意外にもしっくり来たんですよ。その後も販売リーダー、販売チーフと昇格し、入社7年目で豊橋西店の店長に就任しました。

現在の仕事内容を教えてください。

製造と販売の現場に入りつつ、イベント立案・商品開発・店舗管理を行なっています。中でもイベント立案は、各店舗の個性をアピールできるチャンスです。

店舗ごとに違うイベントを開催しているんですか?

はい、そうです。約3ヶ月ごとにある季節イベントは全店共通のテーマですが、その他は各店舗オリジナルの企画です。同じ時期に世界のグルメを取り入れた「トラベルフェア」を開催している店舗があれば、「チーズフェア」を開催する店舗もあったりと、店舗ごとに色々と楽しめますよ。

つまり、その期間に豊橋西店でしか食べられない商品があるということですね! パン好きとしては見逃せません。

そうです!お客様に喜んでいただけそうな企画を各店舗で一生懸命考えています。

イベント立案とは、具体的に何をするのですか?

まずイベントの目玉を何にするかを考えます。それから来客数や売上高の目標を立て、必要な材料の発注や告知に使うチラシの作成を各スタッフに依頼します。

最近あった6周年祭では、過去の周年祭からちょっとだけ変化をつけようと思って企画しました。毎年、周年祭の目玉といえば特売だったんです。でも、長年通ってくださるお客様からすると変わり映えがしないですよね。お客様を飽きさせたくなくて、今年は特売ではなく周年祭限定商品を売り出すことに決めました。

限定商品はどうやって決めるのですか?

豊橋西店では特にスイーツ系が人気ですので、まずスペシャル感と季節感が味わえるシャインマスカットのタルトを決定しました。

あとは、日々の売れ筋や他店舗のラインナップをチェックして、その他2品の復刻商品と、他店でしか売られていない人気パン3品を特別に豊橋西店で販売することにしました。

ベーカリーで気軽にシャインマスカットのタルトが買えるなんて、すごい幸せだなあ。当日の雰囲気はどうでしたか、盛況でしたか?

予想を大きく超えて、1日900名以上のお客様にご来店いただきました! 普段の1.5倍もの来客数で、お昼過ぎまでずっと行列でしたね。パンを焼く回数も増やしました。お祭りのような盛り上がりでしたから最終日はさすがにクタクタでしたが(笑)、怒涛の3日間、毎朝の朝礼でみんなで気合を入れて挑みましたよ。みんな良い笑顔で周年祭を楽しんでいました。

むしろ、楽しいから忙しくても乗り越えられるんですよね、きっと。皆さんのパワーを感じます。

イベントの大枠を考えるのは私ですが、実際に商品を試作したり、当日の人員配置など細かいところはスタッフのみんなにも考えてもらっているんです。告知用のチラシ作りやSNSへの投稿も、広報委員会メンバーがしっかりこだわって作ってくれて…。指示通りに動くのではなく、自分達で「良いものを作ろう」と考えて取り組んでいるからこそ、成功させたいという想いが生まれるのだと思います。

みんなが前のめりで取り組めるって、素敵です!

噂に聞きましたが、たま~にベーカリーらしくないイベントも開催されるんだとか。

そうですね。ナポリピザの限定販売も好評でしたよ! ご注文をいただいた後に石窯で焼き上げるんです。

注文後に焼き上げるというのは、ベーカリーでは珍しいですよね。

お客さまの予想をちょっと上回るサービスを考えるのが楽しいんです。クリスマスの時期はまさにそうで、全店舗でクリスマスのホールケーキにチキン、サンドイッチのオードブルの盛り合わせをご提供しています。あれ、ここってベーカリーだよね!?って思いますよね(笑)。

もしかして、ケーキ担当はSさん?

そうです! 佐鳴台店の店長もパティシエ出身で、毎年2人で手分けしてクリスマスケーキを作っているんですよ。予約販売のみですが、毎年好評いただいていて嬉しい限りです。またホールケーキを作ることになるとは全く想像していなかったんですが、自分の経験値を求められるとやっぱり嬉しいですね。

いつまでも学び続けられる環境で、
人として成長していきたい。

店長として活躍中のSさんですが、これまでに苦労したことがあれば教えてください。

店長になったばかりの頃はずっと手探りでしたね。新型コロナウイルスの感染拡大と店長1年目の時期が被ってしまったんですよ。休業はせず営業を続けることになったのですが…コロナ禍で売上はどうなるのか、店長業務にもまだ不慣れな部分がありましたから、毎日いろんな迷いや葛藤がありました。

どうやって乗り越えたのですか?

会社から声をかけてもらって、研修に参加したんです。
イベントはしっかり告知する、焼き待ちがない状態にするなど、ショパンのスタンスを徹底できるように、毎月10個の目標を立てて実行していく、という内容でした。

焦りはありましたが、クリアするには地道に努力するほかありません。それがいつしか、一つの道標になっていたんです。そうして、非常事態下であっても、ショパンは変わらず美味しいパンを作ってくれるという安心感をお客様にお届けできたのだと思います。売上が回復する兆しが見えたときは本当に嬉しかったですね。

おかげで「大抵のことは乗り越えられる」と思える度胸が身につきました。

想像もしていなかった事態が起きると、何か特別な策を取らなければと考えがちですが、結局一番大切なのは基本を徹底することなんですね…なるほど。

「人間的な成長」にとても力を入れている会社ですので、他にもたくさんの研修を実施しています。ここで働くことを通じて、ショパンの中だけではなく、どこに行っても活躍する人材になってほしいという会社としての想いがあるのだと思います。

私、最初は研修を受けることに消極的だったんですよ。実務と直接関係が無いと思っていたので。でも参加してみると、社外の方と共に学ぶ機会もあって、すごく視野が広がりました。社会に出ると自主的に勉強することも難しくなってしまいますが、ショパンではいつまででも学び続けることができます。

ここで生まれるコミュニケーションが、
お客様の日々の暮らしを明るく照らす。

店長として大切にしていることはありますか?

お客様に対しては、いつ来ても楽しいお店であることです。それは新商品が次々登場する楽しさもですし、スタッフとのコミュニケーションでも感じていただきたいです。ショパンの接客では「パンと一緒に元気を持ち帰ってもらうこと」を心がけています。

具体的にはどんな接客でしょうか。

挨拶や明るいコール、そしてお客様に寄り添う姿勢です。トレーいっぱいにお取りいただいていたらお預かりしたり、小さなお子様を抱っこされていたら、代わりにお取りします。ご要望があれば、パンを小さくカットしてお渡しすることもあります。。ちょっとしたご要望によく気がつくスタッフばかりなんですよ。お客様からも喜んでいただいています。
退店されるときには、嬉しくてあたたかくて元気になる、そんな気持ちになっていただけたら嬉しいです。

お客様との距離感は近い方ですか?

そうだと思います。直接のコミュニケーション以外にも、お客様がスタッフのことを知る機会がたくさんあるんです。たとえば、チラシや商品横に立てられているポップ。スタッフのコメントと写真が載っています。自然と目にされると思うので、親近感を持ってくださるのではないでしょうか。常連様で名前を覚えてくださる方もいらっしゃるんですよ。

美味しいパンにあったかい接客が、ショパンのファン作りに繋がっているのかもしれませんね。

そうですね。お客さまの日々の暮らしの中に、ほんの少しでも元気や幸せをお届けできていたら嬉しいです。

きっと大丈夫。またここから頑張ろう。
そう思える場所を作りたい。

スタッフにとってはどんな場所でありたいですか?

「安心できる場所」ですね。1店舗に40人ほどのスタッフが在籍していますが、その一人ひとりにとってそんな場所であることを目指しています。

具体的にどんなことを心がけていますか?

みんなパン作りやお店への想いが強くて、素直で真面目なスタッフばかり。だからこそ、1人で抱え込んでしまいがちです。たとえば技術のこと、後輩への指導のこと…色々あると思います。そういった悩みを解消できるように、2ヶ月に1度、個人面談を実施しているんです。

指導するときに気をつけることはありますか?

すぐに答えを教えたり、私の考え方を強いることはしません。ゆくゆくは自分の頭で考えて答えが導き出せるように、スタッフ自身の考え方を引き出すように「一緒に考える」ことです。それから、普段からたわいもない話で盛り上がったりもします。相談してねって言われても、急には難しいですから。

Sさんの店長としてのモチベーションはどこから生まれるのでしょう。

みんなが朝早くから頑張ってパンを作っていたり、接客してお客さまから感謝されていたり……努力している姿に私がパワーをもらっているんです。まかないのパンを美味しそうに頬張っている姿を見ると、頬が緩んでしまいます(笑)。そういう風景を目にするたびに、働いてくれるみんながもっと輝ける、ここで頑張りたいと思える場所を作りたいなと気が引き締まりますね。

スタッフの皆さんにも、Sさんが優しく見守ってくれているのが伝わっている気がします。

安心できる場所があってこそ、思い切って挑戦もできると思います。私がみんなの背中を押してあげられる存在であれば、とっても嬉しいです。

Sさん、今日はたくさんお話しいただきありがとうございました!

休日の過ごし方

店長もスタッフと同じ日数の休日(定休日+1日)があります。他社のSNSを見て流行りのパンをチェックしたり、人気店に行って新商品やイベントを参考にしたりしています。もちろん、パン以外のことも。ライブやフェスに参戦して思いっきり音楽に没頭するのが最高のリフレッシュです。